【解説】位相差AF・コントラストAFとは

【解説】位相差AF・コントラストAFとは

【解説】位相差AF・コントラストAFとは

先日
「EOS R5はデュアルピクセルCMOSではない可能性」
という記事をUPしたところ

「位相差AFとコントラストAFについて解説してください!」

という意見を頂きました。
今回は少しオートフォーカスについて記事にしたいと思います。

ここでは「オートフォーカスの技術的」な話ではなく、

  • 写真を撮る上で覚えておいたほうが良いこと
  • カメラを購入する上で覚えておいたほうが良いこと

を中心に記事にします。

フォーカス・ピントが「あっている」とは?

そもそも
「フォーカスがあっている」
「ピントがあっている」
とはどういう状況なのでしょうか?

ピントがあっている状態というのは

被写体から発せられた光が1点に集まっている状態

のことを言います。

ピントがずれていると、被写体から発せられた光が複数の点に表示されるので、いわゆる「ぼやけた像」になるわけです。

AFの方式

カメラに使用されているAFの方式としてメジャーなものを見ていきましょう。

レーザーAF

赤外線や超音波などを照射
その反射波を利用することで被写体までの距離を計測
距離情報をレンズに伝える
レンズがその距離のところまでピント面を移動することでAFを実現

主に古いコンパクトデジカメで使用されており、
最近の一眼レフ・ミラーレスカメラで使われているのは見たことないです。

メリット

  • 光の無い真っ暗な状態でもAFが動作する
  • コントラストが低いものでもAFが動作する
  • 一眼レフじゃなくてもAFが動作する

デメリット

  • 距離が遠くなるとAFが効きにくい
  • ガラス等が間にあると距離測定に失敗することがある
  • 距離情報のみを使用するAFのため実際にピントがあっているかはわからず、レンズの個体差により前ピン後ピンが発生する。

位相差AF

カメラの中にある「AFセンサー」にて
「どのくらいピントがずれているか」の距離と方向(前後)を測定。
(詳しい解説は難しいので割愛)

ずれている距離と方向をレンズに伝達し、
レンズがその差分だけピント面を移動することでafを実現

メリット

  • レンズの動きに無駄がなく、高速なAFが実現可能
  • 瞬時にピント面のズレが計測できるので、動き物に強い

デメリット

  • AF用に光を分岐させる必要があり、一眼レフ機にしか搭載できない
  • 同じ理由でライブビューや動画撮影時は使用できない
  • 必要なパーツが多いためカメラが大型化する
  • 光を分岐させるため、AF用に使用できる光が弱くなり、結果低輝度での合焦を苦手とする。
  • 画角の中央部にしか測距点を配置できない
  • 距離情報のみを使用するAFのため実際にピントがあっているかはわからず、レンズの個体差により前ピン後ピンが発生する。

コントラストAF

コントラストAFは実際にイメージセンサーに写った画像を利用します。
レンズのピント面を前後に動かし、明暗差(コントラスト)が大きいところを探し出すことでAFを実現しています。

メリット

  • AF用の部品が必要なく、コンパクトなカメラが作れる。
  • 実際の画像を見ながらピント合わせをするので、理論上「前ピン」「後ピン」は発生しない。
  • 動画撮影時やライブビュー時にも使用することが出来る。
  • 低輝度でのAFが可能
  • 画角内全面でAFの検出が可能

デメリット

  • レンズを動かしながらAFの合焦点を探すので、速度が遅い。
  • 検出に時間がかかるため動き物に弱い

像面位相差AF(デュアルピクセルCMOS以外)

AFセンサーをイメージセンサーの中に埋め込んだ物。
写真に使用する「画素」の代わりに、「AFセンサー」を埋め込む。

メリット

  • AF用の部品が必要なく、コンパクトなカメラが作れる。
  • 動画撮影時やライブビュー時にも使用することが出来る。
  • 写真に使用する「画素」と同位置で測距するため、精度は高い。
  • その他、位相差AFと同じメリットが有る

デメリット

  • AFセンサーの位置は「画素」が無いため、AFセンサーを増やすと画質が落ちる
  • 画角内特定の位置でしかAFが出来ない

デュアルピクセルCMOS

像面位相差AFの一種ですが、
イメージセンサーの全画素を2分割し、AFセンサーと画素の両方の役割をもたせたもの。

メリット

  • 画角内全面で位相差AFができる
  • AF専用のセンサーは無いため、画質に影響がない
  • その他、位相差AFと同じメリットが有る

デメリット

  • 全画素を2分割して処理をするため、信号処理・画像処理エンジンの不可が大きい。
  • 読み出し速度が遅くなる

最近のAF事情

最近のフルサイズデジタルカメラに搭載されている主なAF方式を見てみましょう。

ニコンの一眼レフ

ニコンの一眼レフはファインダーで見ているときは位相差AF
ライブビューのときはコントラストAFが使用されています。
このため、ファインダー時とライブビュー時では、
AFの性能に大きく違いが出ます。

D780はニコンの一眼レフとして「像面位相差AF」が搭載されたので、ライブビューでも快適に撮影ができそうです。

ミラーレス機(キヤノンとLマウントアライアンス機以外)

ミラーレス機の多くは
像面位相差AFとコントラストAFを併用するシステムで動いています。
最近ではこのシステムがかなり優秀で、高速かつ高精度なAFが実現されています。

キヤノンの一眼レフとミラーレス

多くの機種でデュアルピクセルCMOSによる位相差AFが採用されています。
使用シーンによってはコントラストAFを使用しているようです。

Lマウントアライアンス機

パナソニック・シグマ・ライカのLマウント機に関しては、コントラストAFのみで動作しています。

シグマ fpに関してもコントラストAFで動いているため、少しAFは遅いようですね。
また動き者にも弱そうです。

パナソニックに関しては画像処理技術にAIを導入することにより、コントラストAFの弱点であった「遅い」に対して、かなり改善できているようです。

まとめ

オートフォーカスというのはカメラの根幹を担うシステムです。
AFの使用感はカメラの使用感に直結するので、各社かなり技術を投入していると思います。

最近の傾向としては
「コントラストAFの速度改善」
が見られます。

画像処理技術の発達により、今までは単に「コントラスト値」を見ていたものが、画像のボケ感などを考慮し、素早く合焦点を発見できるようになってきました。

さらなるソフトウェアの進化が実現できれば、AFユニット自体が必要なくなるのかもしれません。

全くの余談ですが、僕が昔買った
オリンパスのE-10は
レーザーAFとコントラストAFのハイブリットAFでした。
レーザー併用なので、ストロボ撮影時等、真っ暗の中でもピントが合うというのは面白かったです。

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