カメラと写真の雑談

【予想】EOS R5はデュアルピクセルCMOSで無い可能性

キヤノンが先日「EOS R5」の開発発表を行いました。

https://blog.kenchiro.com/2020/canon-eos-r5-2/

「開発発表」ということでまだ詳細なスペック等はわからないですが、発表内にあったスペックはどれも驚きのものでした。

【予想】EOS R5はデュアルピクセルCMOSで無い可能性

キャノンのカメラというと心臓部に当たるセンサーは
デュアルピクセルCMOSセンサー
というAFの最強ユニットが入っているわけですが、
EOS R5の発表内容を見ていると
「あれ? ひょっとしてデュアルピクセルCMOS載ってないの?」
って思う点がいくつかありました。

いや、むしろ「デュアルピクセルCMOS」が載ってないなら辻褄が合うような点もいくつかあります。

今回はその理由を何点か記載してみます。

※あくまで世の中の噂と僕のイメージをかけ合わせた話になります。
 厳密に何か検証をして得られた結果ではないので、
 「ふーん、そうかもねー」
 くらいで見ていただけると幸いです。

デュアルピクセルCMOSでは実現できていなかった2つの機能

内蔵手ブレ補正の搭載

EOS R5にはキヤノンユーザー待望の「カメラ内手ブレ補正」が搭載されます。
こんなに望まれている機能なのになぜ今まで搭載されなかったのか?
それが「デュアルピクセルCMOSとの相性」と言われています。

相性の悪さの一つが「

デュアルピクセルCMOSは読み出し情報が大量にあるため、結構発熱します。
また内蔵手ブレ補正はそのユニットの機構上、こちらも熱を持ちます。

このため、デュアルピクセルCMOSと内臓手ブレ補正をかけ合わせると
「熱問題」
が出るのではないか?
と言われていました。

8K動画の搭載

EOS R5の大きな機能として「8K動画」があります。
「8K動画」を搭載しているということは

動画の比率16:9で8K=約3,300万画素が必要になります。
写真の比率は3:2なので上下方向にセンサーを大きくすると、4,000万画素オーバーになります。

このためEOS R5は最低でも4,000万画素以上のカメラであることがわかります。

仮に8Kの30pが撮影することが出来たとして、約3,300万画素のデータを1秒あたりに30回読み出す必要があるのです。

デュアルピクセルCMOSはかなり読み出すのに時間がかかるシステムであるため、上記スペックを出すのは相当きつそうです。

実際、現行のEOS Rなどは4K動画を撮影すると1.7倍クロップされてしまいます。
これは約3030万画素からの全画素読み出しは出来ないということを表しています。

センサーの中心だけを使用し、読み出し量を減らすことで4Kを実現しているわけです。

4Kでギリギリ読み出し可能であったのが、8Kになると読み出し量は4倍になります。
デュアルピクセルCMOSで実現するのはかなり厳しそうです。

像面位相差AFからコントラストAFへシフトする可能性

キヤノンのデュアルピクセルCMOSは強力な像面位相差AFという恩恵がありました。

仮にEOS R5がデュアルピクセルCMOSを載せていない場合、AFシステムはどうなるのでしょうか?

ひょっとしたら「コントラストAF」が中心のシステムになるのではないか?
と推測できるポイントがあります。

F7.1レンズと2倍テレコンバーターの登場

こちらの記事でも書きましたが、EOS R5の発表とともに
RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMとテレコンバーターが発表されました。

https://blog.kenchiro.com/2020/post-379/

この記事内にも書きましたが、
F7.1のレンズに2倍のテレコンバーターを使用すると最低F値が

F14

になります。

現状のEOS RシステムはF11のレンズまでしかAFが効かないです。

ここでソニーのカメラを見てみると、α7R IV などは

F11までは位相差AFが効くが、それを超えるとコントラストAFで動作をする。

とのことです。
つまりF11を超えるレンズでもコントラストAFならAFが効くということになります。

ということはEOS R5も「コントラストAF」が中心のAFシステムになっていれば、
F7.1レンズと2倍のテレコンバーターで起こり得る、
F14
という数値でもAFが効くことになります。

まとめ

EOS R5の発表をよくよく見てみると、キヤノンがこれまで苦戦していた部分をあっさりと超えてきたように思えます。

ということは

  • 今までにない「低発熱」「超高速読み出し」のデュアルピクセルCMOSを開発している
  • デュアルピクセルCMOSではないカメラシステムに移行する

のどちらかではないかと思います。

1点目の可能性も無くはないのですが、イメージセンサーの構造というのは「物理限界」が絡んでくるので、一朝一夕で超えられるものではありません。
このことからもデュアルピクセルCMOSではない可能性は十分にあるのではないかと思います。

仮にデュアルピクセルCMOSが載らなかった場合。
AFシステムはどうするのか?

  • ニコン、ソニーと同じような測距点を埋め込んだセンサーにする
  • パナソニックと同じようなコントラストAF中心のシステムに移行する

どちらにせよキヤノンとしては、大幅な方針変更ということになります。

さて、開発発表がされたばかりのEOS R5ですが、実際のところはどうなるのか?
非常に興味深いです。

YouTubeで解説してます

キヤノン EOS R5 はデュアルピクセルCMOSではない可能性について、YouTubeで解説してます。

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34歳の時、うつ病でサラリーマンプログラマーを脱サラ。
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