写真家も知っておいたほうが良い「補色」「色相環」
目次
おはようございます。
大阪でフリーカメラマンしてます、けんちろです。
今日は色の話です。
「補色」とは
みなさんは「補色」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
僕は確か中学二年生くらいの美術で習ったことがあるような無いような……
という記憶です(笑)
写真を勉強する上でも「補色」という概念を覚えといて損はないので、簡単に説明しますね。
「補色」とは「色相環」の反対側にある色
「補色」を理解するためにはまず
「色相環」を理解しておく必要があります。
「色相環」とはこちら
このように「色相」のつながりを円でつないだ図を「色相環」といいます。
隣り合った色どうしが徐々に変化しながら一周しているのがわかるかと思います。
「補色」とはこの「色相環」上、対局にある色
のことを刺します。
つまりざっくりいうと
「赤」の補色は「緑」
「青」の補色は「オレンジ」
「黄色」の補色は「紫」
ということになります。
補色が隣り合わすと目立つ
「補色」を隣同士に配色すると、お互いが際立ち目立たせることが出来ます。
このことを利用してデザインで配色するときによく用いられます。
企業のロゴなども「補色」を意識した配色になっているものがたくさんあります。
- ハイネケン
- ムラサキスポーツ
- Fedex
- などなど
写真でも「補色」を意識してワンランクアップ
撮影時
撮影時に「補色」を意識することで、メインの被写体をより際立たせる事ができます。
例えばこの写真
葉っぱの中の赤い花ですが、これを「補色」を意識すると
こんな感じ。
このようにメインの被写体の色に対して「補色」に当たる背景を選ぶことによって、メインの被写体を更に強調させることが出来ます。
現像時
現像時も「補色」を意識することにより、メインの被写体を強調させることが出来ます。
最近流行りの「ティールアンドオレンジ」
最近「ティールアンドオレンジ」というカラーグレーディングが流行っていますね。
もともとはハリウッド映画で導入されたカラーグレーディングなのですが、写真を現像する際にもこの
「ティールアンドオレンジ」
というのがSNS上ではよく見られます。
「よくわからん」
という方は、Googleで「ティールアンドオレンジ」で検索してみてください。
ティールアンドオレンジを意識して現像した写真がこちら。
ちょっとわかりやすく極端にしてます。
ティールというのは日本語だと「鴨の羽色」というらしいです(笑)
オレンジはまぁ「オレンジ」ですね(笑)
もともとの用途としては
「人物の肌(オレンジ)を強調するには、その他を補色(ティール)にしたらいいんじゃね?」
という考え方です。
人の肌の部分は大抵明るいので、カラーグレーディングで
ハイライトにはオレンジに
シャドーにはティールに
という補正をする。
ということになります。
上の写真も背景が「鴨の羽色」になることで、顔が強調されて見えるかと思います。
(後ろの通行人の顔まで強調されていますが(笑))
まとめ
今回は「補色」というものを中心に「色相環」を利用した写真表現を見ていきました。
カラー写真を撮る上で「色」というのは当然欠かせないものになってきます。
色自体にも様々な情報や感情がリンクするのですが、
組み合わせで利用することにより、さらに一歩進んだ表現ができるようになるかと思います。
次回撮影時は是非「色」にこだわって撮影してみてください。